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クラブMOI理論

こちらではクラブMOI理論に関してご説明していきます。
慣性モーメントというニュートン力学(古典力学)の範疇となりますが、物理が苦手な方でも分かりやすい解説をしたいと考えておりますので、細かい点はご容赦くださいませ。

岩崎くんMOI.jpg

スイングバランスで組まれた​岩崎プロのクラブMOI推移

スイングは円に近い回転運動ですから、回転を始める時(テイクバック)も回転を反対方向にする時(切り返し)も”抵抗”となります。

タイヤを回す時にチカラが必要になるのを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。
​クラブMOIの値はタイヤを回すときに必要なチカラの大小と言うことです。

表が示す通り、一般的にスイングバランスで組まれたゴルフクラブの場合は長い番手になるにつれてクラブMOI値が高くなっていきます。

タイヤの外径が同じと仮定して、トラックのタイヤとスポーツ自転車のタイヤでは回す時、回転を止める時に必要になってくるチカラが違うのは容易に想像出来ますが、極端な例とするとドライバーはトラックのタイヤ、ウェッジやショートアイアンは自転車のタイヤのイメージです。

高いMOI値のドライバーを振る時に必要なチカラは強いのですが、振る時に必要なチカラを出力出来ない場合は振り遅れます。
逆に振る時に必要なチカラが小さいウェッジやショートアイアンでは必要なチカラ以上を出してしまう事も多いので、振りすぎることとなります。

試打を専門の仕事として日々何本ものクラブを試打しているような特殊な人やずっとスイングバランスで組まれたクラブを使って毎日の練習を何十年もしてきたプロゴルファーを除いて、人間の出せるチカラ加減を上手くコントロールする事は難しいので、一般アマチュアや若いプロになると長い番手での振り遅れや短い番手での振りすぎが発生します。

MOI-1.jpg

長い番手では振り遅れる事が多いのでC-1の位置でボールコンタクトを迎える事から、ボールが上がらずスライスになり、短い番手ではA-3の位置でボールコンタクトを迎えるので球は上がるけれど、引っかける原因となります。

「捕まるはずの最新のドライバーでスライスし、ライ角がキチンと合っているのみも関わらず引っかける」と言った私達ゴルファーが長年抱えてきた悩みは、この点にあるのではないかと私達JCMOは考えています。

上記の図で言うと、スライスもフックもすることも無くまた、球もロフトなりに上がるのはB-2の位置でボールコンタクトを迎える事です。
このB-2の位置でボールコンタクトを迎えるのが得意番手です(注:1)。

B-2の位置で全ての番手(ドライバー等のクラブを含む)をボールコンタクト出来るようにするには、振り遅れや振りすぎを防ぐ事で可能となります。

得意番手のクラブMOI値に他の番手を合わせていくこと(注:2)で、どの番手でも振り心地が同じようになるだけで無く、実際にボールコンタクト時の球への当たり方をも統一していくのがクラブMOIマッチングです。

注1:JCMOに於いて、得意番手は1.気持ち良く振り切れて、2.自分の思い描いた球筋になりやすく、3.再現性高く芯で当たる番手の事を意味します。

注2:実際にはドライバーやFW、UT、アイアン、ウェッジで全て同じMOI値とする事はありません。ティーアップしたり、球の位置が違ったりするために、クラブMOIマッチング時には打つ際のシチュエーションやヘッド・シャフトの

構造等々の違いを鑑み、緻密な計算と多くのノウハウから​MOI値を変えていく事がほとんどです。

クラブMOI理論の検証

クラブMOI理論を公正な視点から検証していくのも、JCMOとして必要な事だと私達は考えています。


都合の良い部分だけで無く、物理的な視点に基づき公正に検証していく事をしなければ100年以上支持されてきたスイングバランスにクラブMOIがとって変わることは無いと考えています。
クラブMOI理論の検証に関しましてはJCMO会長のnoteにて随時公開しておりますので、合わせてご覧ください。

https://note.com/falconmatsubara

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「クラブMOIマッチング」、「クラブMOI」、「MOIマッチング」、「MOI  Tuning」、「MOI」はJCMOの登録商標です。無断で使用すると法律で罰せられる事があります。

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